もっと楽しく元気になる食べものとかの話

人生がもっと楽になる。身体を作る食べ物のこと、栄養のこと、早く知りたかったこと、シェアしていきます。

肥満は炎症

リバウンドなし?

京王線の渋谷駅構内にある、映像の広告はたいてい美容整形外科系です。

柱という柱に同じ映像が流れるので、結構インパクトがあります。

そして今のキャッチコピーは、「であれば、脂肪細胞の数を減らせば、リバウンドなし」

 

それって大丈夫なのかしら?!

 

太る=脂肪細胞が肥大化することで、これを小さくしても、またすぐ大きくなってしまうのでリバウンドが起こる、「であれば、脂肪細胞そのものの数を減らしてしまえば、例え一つ一つの脂肪細胞が肥大化してもリバウンドはなく、見た目はスリム」というコンセプトです。

その方法はざっくり言うと、脂肪細胞は他の細胞と比べて低温に弱いので、皮膚の上からちょうど良い温度で冷却して脂肪細胞を凍死させ、死んだ細胞はそのうち自然と排出される。と言うもののようです。米国をはじめ世界各国で使われていて、安全性が高いものだそうです。

 

これは技術的にも皮下脂肪限定ですし、一見問題はなさそうですが。

でも、ほんとーに良いのかなあ⁈

 

脂肪は不要?

脂肪って、ほんとになければ良いのにと思います。タプタプの二の腕、ぼよんぼよんのお尻、パツパツの太もも、簡単に取れたらどんなに良いか。

 

でも、そもそも、身体になくていい組織なんてないはず。

先天的に身体に脂肪のない脂肪萎縮性糖尿病という病気があるそうです。この場合はたいてい30歳まで生きられないそうです。

 

食事をした時、血中の糖が増えてくると、インスリンいうホルモン

が働いて、細胞に糖を取り込みます。過剰な糖は中性脂肪に形を変え、脂肪細胞に蓄えられます。そして食べられない時に備えます。

この時、貯蔵庫である脂肪細胞がなかったら、糖を取り込むことができず、血糖値が下がらず、糖尿病になってしまいます。

 

肥大化脂肪細胞

脂肪細胞は、脂肪を取り込んで肥大化していくと言っても、どこまでも大きくれるわけではなく、一定の大きさに達した脂肪細胞は肥大化脂肪細胞と言って、「もう無理です」と、インスリンに応答しなくなります。

つまり、「糖がたくさんあるから脂肪作ったよ、よろしく~」と言われても、もう取り込んでくれないのです。

また、脂肪細胞は単なる貯蔵庫ではなく、様々な情報を発信しています。

肥大化した脂肪細胞からは「炎症が起こっていますよ~」という情報を伝える物質がバンバン出ます。この情報を受け取った周辺の脂肪細胞がみんな「これ以上蓄えられません」と言うようになってしまうらしいのです。(=インスリン抵抗性)

また別の情報が肝臓にも働きかけ、脂肪の燃焼も阻害します。これによって脂肪肝が形成されます。肝臓は栄養素の代謝、解毒、その他いつも大忙しの重要な臓器で、そこが脂肪肝で邪魔をされるといろいろな病気を引き起こします。

 

つまり、そもそも脂肪細胞は身体に必要だし、脂肪細胞を肥大化させないことがすごく大事なのです。小型の脂肪細胞はインスリンに対して応答が良くて、「良い脂肪」なのです。

 

脂肪には大きく「皮下脂肪」と「内臓脂肪」があるわけですが、主に小型で良い脂肪細胞は皮下脂肪に多く、肥大化した悪い脂肪細胞は内臓脂肪に多いそうです。

 

その、どちらかと言うと「良い」皮下脂肪の数を減らして、もう数が少ないから大きくなっても大丈夫。と、相変わらず過剰に食べ、消費エネルギーを上げることもしないでいると、どうなってしまうんだろう?

余ったエネルギーは知らない間にとりあえず内臓脂肪に行くのではないのでしょうか?

内臓脂肪は、「悪い脂肪細胞」です。

それまで自力で脂肪を減らさなかった人が、この施術を機に食事と運動習慣を一変させるなんてことはなさそう。。。

 

その後どうなっていくのか?

もちろん厚生労働省も認可しているので、実は問題ないのかもしれません。

 

でもファイナルアンサーはきっと「運動」ではないかと思います。

私もちゃんと動いて、運を動かそう~